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2020.06.03

小室歯科のセラミック治療へのこだわり

セレック通信

当院では、もう何十年も、金属の表面にセラミックを焼き付けて、見た目のいい被せ物を作成する技術(メタルボンド)に取り組んできました。前院長の小室智は、この技術が日本に入ってきた時、いち早く臨床に取り入れ、長年患者さんに提供してまいりました。セラミックの、美しく、歯茎にも優しい特徴のためです。

時代は移り、セラミック治療に金属を使用しない“オールセラミック”と言う技術が発展し、あべのハルカスに移転を機に、セレックを導入、また、セラミルや、他のデジタル技術を導入することで、このセラミック治療は当院でもさらに進化させることができるようになりました。

また、セラミック自体も、アレルギーがなく、現代の健康志向にマッチする治療として、さらに患者さんの注目も浴びてきています。
ですので、これからも当院ではドクター自身のセレックインストラクターの資格取得、研修のみならず、衛生士、技工士など、医院ぐるみでメタルフリー治療に取り組んでいきたいと思っています。

口腔内写真

口腔内写真小室歯科近鉄あべのハルカス診療所では、セレック治療に際して最近口腔内写真を長年使用していたもの以外に、最新のカメラセットを追加して、使用しています。

口腔内カメラは、一般で使用する物に、マクロレンズといって、非常に細かいものまで接写して撮影出来るレンズと、特殊なストロボを組み合わせて歯科用として使用します。

口の中は暗く、また、前歯から奥歯まで、きちんとフォーカスが合っていないといけません。そして、出来るだけ、その人の持つ歯肉や歯の色を再現できなくては、臨床の用途には耐えません。つまり一般のカメラキットと、若干違った要求に答えなくてはいけません。

その上で、シャッタースピードや、感度、絞りなど、いろいろな条件を調整して、良い写真を患者さんのご負担が少なく撮影できればと思っています。
こうして撮影された写真データは、治療計画の立案はもちろん、患者さんにお見せしてご説明にも使います。
以外と、患者さんはご自身のお口の中をご存知ないものです。最初は治療や予防に消極的でも、現状をお見せすることで、多くの患者さんが現状に驚き、治療に前向きになってくださることも多いです。
顕微鏡でも、写真も、最近のデジタル機器の進歩は目を見張るものがあります。
当院では、このようなデジタルデータはサーバーに一括管理され、LANにて各チェアーで閲覧できるようになっています。

このように、できるだけお口の中の状況をご理解いただくことで、セレック治療の必要性をわかりやすくお伝えできるよう、当院では、“より見せる”ことをテーマに、患者さんへよりわかりやすい情報提供を目指したいと思います。

セレックで作る仮歯

セレックで作る仮歯セレックは、もちろん最終的にはセラミック修復により、歯の修復を完結させるのです。
しかし、その過程で、前歯だと、歯の形、奥歯なら、細かい噛み合わせなどをチェックするため、仮歯をレジンという歯科用プラスチックで作成します。

通常、この仮歯は、CADCAMではなく、液と粉を混ぜて固めて作成し、後程その内面を調節したりするのですが、これをCADCAMで作成することもでき、小室歯科近鉄あべのハルカス診療所では、時に仮歯をCADCAMで作成しています。つまり、写真のようなレジンのブロックやディスクを、セラミルやセレックで削り出し、仮歯を作成するのです。

この利点は、通常の作製法と違って、ブロックから削り出して作成するので、表面が滑沢で、しかも未重合層という、歯肉に刺激を与える物質の漏出がないため、歯肉に優しいこと、また、強度に優れ、丈夫であること、仮歯の形がよければ、そのデータををそのまま使用して、最終のセラミックに置き換えれること、などがあります。

当院では、このように仮歯を使用して、治療を行うことが多くなっています。
まだ、セレックをこのようにひと手間加えた使い方ができている医院は少ないので、今後も、ノウハウを蓄積し、患者さんに還元していきたいです。

金属アレルギーの悩む必要がありません!

当院では、毎週、医院でドクターの勉強会を行っています。
最近、当院でも金属アレルギーに悩む患者さんが増えて来ました。

アレルギーの原因金属としては、水銀や、クロムなどが有名ですが、これまでアレルギーが少ないと言われていた、チタンや金合金でも、出るようになっているようです。
アレルギーは、金属から溶け出したイオンが血液の中に溶け込むことから始まりますが、ピアスで穴を開けると、直接金属が血管に触れることになり、感作が起こりやすいようです。

このような方に当院では、セレックによるセラミック治療を強くお勧めしています。セラミックは、アレルギー性がない健康な材料だからです。
また、最近の材料の進歩により、いろいろなケースに応用できるようになっています。一本二本の単純な修復だけでなく、欠損を含むようなケースでも、行っています。

セレックの良さは、白さ、審美性だけではなく、むしろ健康性にあることをこれからも伝えていきたいです。
また、最近では、どの金属に、アレルギーがあるのか、検査の方法も進歩してきております。

当院でも、相談できる医院もございますので、ご心配な方は、ぜひお気軽にご相談ください。

メタルフリーについて

セレックを入れるメリットとして、多くの方が、見栄え、のことをおっしゃります。もちろん、セレックは、セラミックのブロックを削ったものですから、見た目は綺麗です。

しかし、セレックの利点は、それだけではありません。

その、キーワードとなるのが、”メタルフリー”という考え方です。
小室歯科近鉄あべのハルカス診療所では、2013年8月のあべのハルカス本店内での移転を機に、大きくメタルフリー治療を推進できる体制を整えることができました。それでは、なぜ、メタルフリー、セラミックが体にいいのでしょうか?

まず、保険治療で歯科に使う金属は主に金銀パラジウムなのですが、イオンとして、口の中に溶け出します。これは、血液を通じて全身を周り、アレルギーの原因なります。これをできるだけ少なくしようと、昔から金合金などを使ってきたのですが、それらの金属へのアレルギーもゼロではないのです。

また、金属は、熱により収縮、膨張を繰り返します。これにより、せっかく口の中に入れても、微小ではありますが常に歯との間に隙間ができることとなり、そこから唾液とともにバクテリアが入り込み、新たな虫歯が出来やすくなります。
さらに、セラミックは歯肉とのなじみがいいので、歯肉が炎症を起こすリスクが少ないです。

このような利点があるために、我々は、あまり見た目が重視されない、奥歯などでも、積極的にセレックを使用しています。
もちろん、状況によっては、未だに金属を使用した方がいい場合もあるかと思いますが、それは後ほど、このブログでもお話しできればと思います。

※メタルフリーについて

この患者さんは、口全体に多くの金属の詰め物、被せものがありました。

患者さんご自身は、全部直したい希望をおもちだったものの、これを全部一度に直すとなると、多くの時間と、費用がかかります。
そこで、この患者さんは、右上奥歯をまずは一度に直し、少し休んで、半年後に、右下を治す。。といったように、徐々に、計画的にお口をセラミックに変えていかれました。そうすることで、身体的、経済的な負担を過度にかけることなく、無理なくメタルフリーを達成されたのです。

現在、このように”計画的セラミック治療”を行っておられる患者さんが、当院にはたくさんおられます。
セラミック治療を行うにあたって、”費用”、”治療本数”がハードルになっておられる方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
また、当院では、院内技工士とのコラボレーションにより、より一度に多く、とか、より早く、といったご要望にも、お応えしやすくなっております。

美しいセラミックを作る

美しいセラミックを作る

セレックでは、長石系、二ケイ酸リチウム、ジルコニアなど、様々なセラミックを使うことがあります。 小室歯科近鉄あべのハルカス診療所では、これらのほとんどのマテリアルを自院で加工し、患者さんに提供しています。

ところで、これらのセラミックは、それぞれ一長一短があり、ジルコニアは、簡単に言うと、”硬いが、見た目が悪い”という特徴があり、最近では、ジルコニアも随分と改善されてはいるものの、やはり、見た目重視の前歯では、それだけでは使いにくい、という場合もあります。

そこで、より見た目を重視する場合、このジルコニアや、二ケイ酸リチウムの表面に、見た目の良い長石系のセラミックを焼き付けて仕上げています。 セラミックの加工自体は、非常に新しい技術ですが、このセラミックを焼き付ける技術は、古くは、ジルコニアなどの代わりに金属を裏打ちに使っていた時代から使われていた技術(メタルボンド)で、当院の技工士は、もう長い間、行っており、非常に習熟しています。

写真は、表面のセラミックを焼く前の状態ですが、セラミックの粉末を、特別な液体で溶かして、それを表面に盛っているものです。もちろん、この色がそのまま、仕上がりの色になるわけではないので、この状態の色を見て、技工士さんは、仕上がりをイメージしているわけです。これだけでも、”匠の技”を感じていただけませんでしょうか?

実際には、ジルコニアを焼いた時に歪まない工夫や、表面のセラミックとジルコニアが剥がれない工夫、その他、色々な細かい工夫、ノウハウを積み上げて、一本の歯が出来上がっています。

当院はこれからも、セラミックへの”こだわり”を大事にした補綴物を提供していきたいと思っています。

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