歯石とり・歯石除去(歯のクリーニング)

直近の予約可能日時(初診のみ)

※web予約は5階診療所、8階診療所に関わらず、当院の受診が初めての方のみです。 ※予約時間の5分前にはご来院をお願いいたします。 ※予約、診療状況によって、待ち時間が発生する場合がございます。何卒ご理解、ご了承の程よろしくお願いいたします。

 

「虫歯治療が終わったら、もう歯医者には行かなくていい」
「定期検診はつい後回しにしてしまう」
「歯磨きしているから、クリーニングは必要ないと思っている」

そんな方は、歯周病リスクが高まっている可能性があります。

歯医者でよく聞く

  • 歯のクリーニング
  • 歯石取り
  • お掃除
  • メンテナンス
  • 定期検診

これらは似ているようで内容が大きく異なります。
ここでは、それぞれの違いと大切さを分かりやすく解説します。

歯石取り・歯石除去とは

歯石取り・歯石除去とは歯石取り(歯石除去)は、保険適用で行われる歯周病治療の一部です。
歯垢から歯石になり歯ブラシで取れなくなった汚れを、歯医者で超音波スケーラーやハンドスケーラーを使用して除去します。
歯石の付着状態によって、歯ぐきの内部(歯周ポケット)の歯石を取る治療(SRP)を行ったり、場合によっては外科処置を伴うこともあります。

歯垢(プラーク)や歯石を放置すると、

  • 歯ぐきの腫れ・出血・痛み
  • 歯周ポケットの深化
  • 歯を支える骨(歯槽骨)の吸収
  • 最終的には歯が抜ける

と歯周病が進行してしまいます。
そのため、歯石除去を保険で行う際は、歯周病検査(歯周ポケット測定)が必要です。

歯のクリーニングとは

歯のクリーニングは歯石取り(歯石除去)とは違い、

  • 着色汚れ(茶渋・タバコのヤニ)
  • 歯の表面に付着した細菌の膜(バイオフィルム)

などを取り除く予防処置です。使用する機械も異なり、専用のブラシで綺麗に磨いていきます。

歯石除去とは異なり、予防歯科として行われるため基本的には自費診療となります。
一般的なクリーニングとして行われる「PMTC」や「エアフロー」も保険適用外です。

しかし当院では、
「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)」の認定により、歯周病治療の一環としてPMTC相当の処置を保険で行うことが可能です。

歯石取りとクリーニングの違い

項目 歯石取り 歯のクリーニング
内容 歯石を除去する治療 着色・バイオフィルム除去
目的 歯周病の治療 虫歯・歯周病予防
保険適用 ○(治療) ×(予防)※当院は一部適用可
使用器具 スケーラー ブラシ・パウダー等

毎日しっかり歯磨きをしていても、どうしても取りきれない汚れは蓄積します。歯を清潔に・健康に保つために、どちらか一方ではなく両方を継続することが最も効果的です。

当院で行う歯石取り・歯石除去・クリーニングについて

歯石取り

歯石取り当院では、十分な時間を確保するため60分の診療枠で歯石除去を行っています。
歯周ポケット検査で状態を把握し、歯科衛生士が超音波スケーラー・エアースケーラー・ハンドスケーラーを組み合わせて処置します。

他院で行った歯石取りが痛くてトラウマになっている方もいらっしゃいますが、ご安心ください。

痛みに敏感な方には、
  • 機械の強さ調整
  • 機械からでる水の温度調整
  • 必要に応じた麻酔

など、できる限り痛くないよう相談・調整しながら行っていきます。60分とゆとりのある予約枠にしていますので、患者様それぞれのペースで進められます。

ブラッシング指導

歯石取り後には、必ずブラッシング指導を行います。

磨き残しのある部位や歯ぐきの状態を分かりやすく説明し、適切な歯ブラシや磨き方をご案内します。
ご希望の方には、染め出しで磨き残しを“見える化”することも可能です。

そして毎回、今のお口の状態を資料にしてお渡ししているので、磨き残しが減っていくのも実感でき、日頃のケアのモチベーションアップになると思います。

PMTC

PMTCPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは、歯科衛生士が専用の器械を使用して、歯を磨く施術です。歯石取りとは違う機械で、専用のブラシや歯磨剤などを使って、歯の表面に付着した着色やバイオフィルム(細菌の塊)を綺麗に除去します。
PMTCを行った後は、仕上げにフッ素塗布を行い、虫歯や歯周病の予防効果を高めます。

基本的にPMTCは、予防歯科扱いとなるので保険適用にならず自費診療となりますが、一部の歯科医院では保険適用が可能となります。
それは、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)と言われる厚生労働省に認定された歯科医院のみが行えます。
当院はこの認定を受けているため、歯周病治療の一環としてPMTC相当の処置を保険で行うことが可能です。

エアフロー

エアフローエアフロー(ジェットクリーニング)は、専用の微細なパウダーを高速の水流とともに歯に吹き付け、歯の表面や歯周ポケット内の歯垢などの汚れ、着色を効果的に取り除く最新のクリーニング方法です。

従来の研磨剤による清掃と異なり、歯をこすらずに汚れを浮かせて除去できるため、歯や歯ぐきへの負担や不快感が少ないのが特徴です。

「茶渋」や「タバコのヤニ」といった着色汚れ(ステイン)はもちろん、虫歯や歯周病の原因となる細菌の膜「バイオフィルム」も同時に除去できるため、見た目の美しさと口腔内の健康維持の両方に効果的です。

そのため、審美的なクリーニングだけでなく、歯周病予防やメンテナンス治療の際にも幅広く活用されています。
※お口の状態や、基礎疾患などによって施術出来ない場合があります。

これらは、歯周病治療やお口の環境を整える口腔管理です。

歯周病は、お口の中にいる細菌と免疫のバランスが崩れることで進行する病気です。
歯垢(プラーク)や、それが硬く固まった歯石が歯の周りに付着したまま放置されると、歯ぐきに炎症が起こり、気づかないうちに進行してしまいます。悪化すると歯を支える骨が溶け、最終的には歯を失ってしまうこともある、自然治癒の難しい病気です。

これらは、歯周病治療やお口の環境を整える口腔管理です。

この歯周病の進行を防ぐために欠かせないのが、歯石取りやクリーニングといった“口腔管理”です。
一般的には「クリーニング」「歯のメンテナンス」と呼ばれることが多いですが、単に歯をきれいにするだけでなく、歯や歯ぐきを健康に保つための重要な処置です。

特に歯周病の初期段階では、治療といっても歯の周りに付着した汚れや歯石を取り除くことが中心になるため、「治療を受けている」という実感が薄いかもしれません。しかし、歯磨きでは落とせない歯垢や歯石を取り除くことこそ、歯周病を進行させないための大切な治療です。

歯石取り(治療)と、クリーニング(予防)は目的が異なりますが、どちらも継続することで歯周病の進行を防ぎ、健康な歯を長く保つことにつながります。症状の進行度に応じて、歯科医師や歯科衛生士が適切な治療とケアを行いますので、定期的なメンテナンスをおすすめします。

歯のクリーニングの費用および相場について

当院では、歯石取り・ブラッシング指導・PMTCを1回の診察でまとめて行っています。

その場合、保険診療(3割負担)で3,000円前後になることが多いです。
※口腔状態、レントゲン撮影の有無、初診料、保険負担割合などにより費用は変動します。

保険診療での費用は、一般的に2,000〜4,000円程度が目安です。
歯科医院によっては1回の中で行う診療内容が異なるため、あくまで参考としてご確認ください。

なお、PMTCやエアフローは自由診療になる歯科医院もあります。
費用は医院ごとに異なりますので、事前のご確認をおすすめします。

当院の場合

内容 料金/施術時間
エアフローのみ 【全額】5,500円(税込)/30~45分
定期検診+エアフロー 【全額】保険診療費+3,300円(税込)/60分
PMTC 保険適用(か強診に基づく)

歯石取り・歯石除去の治療の流れおよびオススメする頻度は?

歯石取り・歯石除去の治療の流れ

  1. 問診・レントゲン撮影
    前回からの状態や変わったこと、症状がないかの確認。必要であればレントゲン撮影をし、目で見えない骨の部分や歯の根っこの状態も確認します。
  2. 歯周ポケットの検査
    多くの方がされたことがあると思います。専用の器具で歯と歯茎の間の歯周ポケットの深さを測定します。歯周ポケットが4ミリ以上の方は歯肉炎、歯周病が進んでいるという判断になります。
    そして、この検査の段階で歯茎から出血される方が多くいますが、これは歯肉炎が起きている症状です!グサグサと歯茎を刺されたからだ。と思われる方もいらっしゃいますが、健康な歯茎の状態の方の場合は、この検査で出血がありません。
  3. 歯垢、歯石の除去
    細菌の塊である歯垢(プラーク)と、歯垢が石灰化した歯石を取り除いていきます。これらは歯科衛生士によるプロのケアでないと取り除くことが出来ません。歯石が歯周ポケットの中にまである場合には、より専門的に取り除いてゆきます。歯石が歯周ポケットの中で溜まると歯槽骨(歯を支える骨)を溶かしていき歯周病が進行してしまいます。
  4. 歯面清掃(PMTC)
    歯の表面に付いた汚れや着色を専用の器械ブラシで綺麗にしていきます。仕上げはフッ素配合のジェルで磨き、歯はつるつるになります。
  5. ブラッシング指導
    磨き残しがあるところや、歯茎の炎症が起きているところ、虫歯になりやすいところなどと患者様自身で確認していただきます。鏡を見ながら歯科衛生士が自宅での正しい歯磨き方法を指導してくれます。歯周病治療はプロによるケアだけではなく、セルフケアも重要となるのでご協力お願いいたします。
  6. 歯科医師による状態チェック
    歯科衛生士による治療が一通り終われば、最後医師によるチェックと説明があります。万が一虫歯などが見つかればこのタイミングで治療の計画をお話いたします。

頻度について

近鉄あべのハルカスタワー館診療所(5階)上記が基本的な流れとなりますが、歯周病の進行度や虫歯のリスクに応じて、次回以降の治療内容や通院頻度は変わります。

虫歯の有無、歯ぐきの炎症の程度、歯周ポケットの深さ、歯垢・歯石の付着量、セルフケアの状況などを総合的に確認し、患者さま一人ひとりのお口の状態に合わせて、適切な治療計画と通院間隔をご提案します。

多くの方は1〜3か月に1回の通院が一般的です。
「クリーニング」と呼ばれるこれらの処置は、実際には歯周病治療および口腔管理であり、定期的に行わないと、気づかないうちに歯周病や虫歯が進行し、将来的に歯を失ってしまう可能性もあります。
セルフケアをしっかりしているつもりでも、100%防ぐことは難しいため、無理にひとりで頑張ろうとせず、私たちに任せてください。

そして、痛みがなくなったからといって通院を中断せず、歯科医院を“生活の一部”として継続的に通院することが、健康な歯を長く守る一番の近道です。

歯石を放置した場合のリスクについて

歯肉炎による腫れや痛み、出血が起こる

歯石や歯垢には大量の細菌が存在しており、その数は排泄物より多いと言われています。
これらの細菌が歯ぐきに刺激を与え続けることで炎症が起こり、腫れ・痛み・出血を引き起こします。初期段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに悪化しがちです。

歯周病が進行する

歯周病が進行する歯肉炎を放置すると、炎症が深部へ進み、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまう歯周病に進行します。歯ぐきが下がる、歯が揺れる、噛みにくいなどの症状が現れ、最終的には歯を失う可能性もあります。

強い口臭の原因になる

歯石は細菌と汚れの固まりのため、放置することで強い口臭の原因となります。口臭には複数の要因がありますが、歯石・歯垢・歯周病によるガスの発生が大きく影響しています。

よくある質問

歯石除去は痛いですか?

歯石の量が多い場合や、歯ぐきに炎症がある場合は、チクチクとした痛みを感じることがあります。
当院では、専用の機械の強さ・種類を調整しながら行いますので、痛みを感じた際は遠慮なくお知らせください。
また、ご希望があれば表面麻酔や局所麻酔も可能です。
患者様のペースに合わせて無理のないよう進めますので、どうぞご安心ください。

子どもと一緒に通えますか?

ご家族で通院しやすいよう、同じ時間枠でのご予約や前後で時間を揃えることもできます。
また、ご家族一緒に入れる個室へのご案内も可能です。
子育て経験のある歯科衛生士も在籍しておりますので、小さなお子さまでも安心してご来院ください。
歯医者デビューも大歓迎です。

歯石取りの音が苦手です

音が苦手な方は、処置中に耳栓やイヤホンをご利用いただくと、だいぶ負担が軽減されます。
(※貸し出しは行っていないため、ご自身でお持ちください。)
どうしても苦手な場合は、エアフローをおすすめしています。
キーンという音がほとんどなく、歯や歯ぐきへの負担も少ないため、安心して受けていただけます。

知覚過敏があり、機械の水がしみるのですが…

知覚過敏がある方には、機械の水をぬるま湯に調整するなど、できる限り負担を減らして施術します。
また、歯石取り後に知覚過敏用のお薬の塗布も可能ですので、気になる方はお気軽にご相談ください。

歯石除去は1回で終わりますか?

歯石の付き方によって異なります。
軽度の歯石であれば1回で終わることが多いですが、

・歯の周りや歯周ポケットの中に歯石が多い
・歯ぐきの炎症が強い
・歯周病が進行している
・痛みに敏感で、ゆっくり進める必要がある

といった場合は、数回に分けて行うことがあります。
まずはお口の状態をしっかり確認し、最適な治療計画をご提案いたします。