子供の矯正歯科治療(小児矯正)

お子様の矯正はタイミングが重要です日本では、虫歯などの病気の治療と比べると、まだまだ矯正歯科治療は一般的ではないと言えます。ですが、欧米などの歯の対する意識が高い矯正先進国では、「子供のうちに歯並びをきれいに整える」という考えが広く浸透していて、多くのお子さんが矯正歯科治療を受けられています。

成長途中にあるお子さんの場合、歯や顎の骨の成長をコントロールすることが可能なので、大人の方よりも早く治療を終えたり、抜歯せずに矯正したり、本格的な矯正装置を使わずに治療したりすることができるようになります。

「矯正歯科治療が必要かどうか?」も含めて、お子さんに最適な開始時期をお伝えさせて頂きます。

「歯並びを悪くする癖」にご注意ください

「歯並びを悪くする癖」にご注意ください

「指しゃぶり」「いつも口をぽかんと開けている(口呼吸)」「舌を前に出す(舌突出癖)」「よく咬まずに食べる」「頬杖」「悪い姿勢」などの口腔習癖は、歯並びを悪くすることがあります。

お子さんにこうした癖がある時には、できるだけ止めさせるようにしましょう。
なお、当院では歯並びに影響するこれらの癖を改善させるための簡単なトレーニング(MFT:口腔筋機能療法)も積極的に行っておりますので、将来きれいな歯並びになりたい方、口元や舌の癖を治すトレーニングに興味がある方はお気軽にご相談ください。

歯並びを悪くする癖

  • 指しゃぶりをしている
  • 爪を噛んでいる
  • 唇を噛んでいる
  • 舌先がいつも上下どちらかの前歯の裏に触れている
  • 舌先がいつも上下の前歯の間に触れている
  • ものを食べる時、舌を出して迎えにいっている
  • 頬杖をつく
  • ものをよく噛まずに食べている
  • 水を飲まないとものが食べられない
  • 硬いものを食べるのが苦手
  • 猫背などの悪い姿勢
  • いつも横向きで寝ている
  • いつもぽかんと口を開けている
  • 風邪を引きやすい
  • 矯正相談予約ご希望の方へ矯正相談予約ご希望の方へ
  • 矯正相談・WEB予約矯正相談・WEB予約

お子さんの矯正歯科治療

お子様の矯正歯科治療お子さんの矯正歯科治療では、顎の骨の成長を利用して歯並びの乱れや、咬み合わせの悪さなどを改善していく治療が中心となります。
これを「1期治療」と言います。

最適な時期に1期治療を開始することで、大人になってから矯正治療を受けるよりも早く治療が終えられたり、歯を抜かずに済んだり、本格的な矯正装置を使用せずに治療できたりする場合があります。

1期治療

通常、1期治療は6~10歳ごろ乳歯と永久歯が混在している時期(混合歯列期)に行われ、生え変わりを正常に導き、顎の骨の成長を正しい方向に誘導することで、歯並びの乱れや咬み合わせの悪さなどを改善していきます。

1期治療の方法

顎の成長コントロール

お子さんの歯並びの悪さの原因の多くは、顎の小ささです。
お子さんの顎の骨は成長過程にありますので、その成長を正しい方向に誘導することで歯並びの乱れや咬み合わせの悪さなどを改善していきます。
顎を拡大する装置には、固定式、取り外し式(マウスピース型矯正装置)などがあります。また、上あご下あごの成長バランスをコントロールする装置として、ヘッドギアやプロトラクターなどがあります。

部分矯正

顎を拡大することで前歯の叢生(歯が凸凹に並んだ状態)が改善されることもありますが、ねじれが強かったり、上下の歯が反対に咬み合っていたりする場合には、前歯のみ部分的にブラケットを付けて改善させることやリンガルアーチというワイヤーの装置もあります。

マウスピース型矯正装置(インビザラインファースト)*

最近では、複雑な装置をつけなくても、つけ外し式で、目立ちにくい装置により1期治療が可能な場合があります。

*マウスピース型矯正装置(インビザラインファースト)は、完成物薬機法対象外の矯正装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済の対象外となる場合があります。

ヘッドギア

お子さんの不正咬合のうち、出っ歯(上顎前突)は上顎の骨格が大き過ぎるために起こっている場合があります。こうした場合には、ヘッドギアを使って上顎の成長を抑制することがあります。
上顎の骨格が原因ではなく、歯そのものが前に出ている場合にも、ヘッドギアを使って改善していきます。この場合には、上顎の大臼歯という大きな奥歯を奥に動かして、歯並び全体を後ろにずらします。

プロトラクター(上顎前方牽引装置)

受け口(反対咬合)を放っておくということは、「上顎の成長が邪魔されている状態」と「下顎の成長を促す状態」がずっと続くということです。なので、受け口がどんどん悪化する可能性が高いと言えます。
こうした状態を改善するために、上顎前方牽引装置を使うことがあります。これは、上顎を前方に引き出したり、下顎を後退させたりする装置で、夜、寝ている時に付けるだけで高い効果が期待できます。基本的に就寝中に付けるだけですので、学校のお友達などに付けているところを見られる心配はありません。

口腔習癖の改善 -MFT-

指しゃぶり、舌を前に出す(舌突出癖)、口呼吸などの口腔習癖が原因で、歯並びが乱れることがあります。
これらの癖を改善する簡単なトレーニング(MFT:口腔筋機能療法)を繰り返し行うことで、歯並びの乱れを早めに予防していきます。

2期治療

2期治療とは、本格的な矯正装置を用いた治療のことです。
通常、永久歯に生え変わった時期(永久歯列期)に、1期治療では歯並びの乱れや咬み合わせの悪さなどが改善されなかった場合などに行われます。主に中学生以降に行われます。

 

  • 矯正相談予約ご希望の方へ矯正相談予約ご希望の方へ
  • 矯正相談・WEB予約矯正相談・WEB予約

年代別の矯正歯科治療

3歳からの矯正歯科治療

3歳児検診で受け口(反対咬合)を指摘され、「将来、この子の歯並びは悪くなるのかな?」とご心配のお母さん・お父さんもおられるかと思います。

3歳児の受け口に対しては、「永久歯が生え揃うまで様子をみる」という対応がとられることもあります。それは、永久歯に生え変わるタイミングで自然治癒するケースもあるからなのですが、当院では、状態をよく診査した上で必要な場合には、3歳児などの小さなお子さんにも使用して頂ける「歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)」というマウスピース型矯正装置を使用して改善していきます。

小学生の矯正歯科治療

小学生の時期は混合歯列期にあたり、体や顎の成長が旺盛な時期なので、顎の骨の成長をコントロールしながら歯の生え変わりを注意深く診断して、歯並びの乱れや咬み合わせの悪さなどを治していきます。

中高生の矯正歯科治療

通常、中高生になれば永久歯が生え揃うため、この時点で歯並びが乱れていたり、咬み合わせが乱れていたりする場合には、本格的な矯正装置を使って治療することになります(2期治療)。

先天性欠如歯のお子様が増えています

近年、乳歯が生え変わらずに残っているお子さんが増えています。多くの場合、前歯から4・5番目の乳歯(E)が残っています。
これは何らかの要因により歯の元となる「歯胚(しはい)」がないために、永久歯が生えてこない形成異常です。お子さんの乳歯が生え変わらずに残っている場合などには、一度当院までご相談ください。

子供の矯正歯科治療の症例

症例① 10歳女性 子どもの治療(Ⅰ期治療):上顎拡大・前方牽引/大人の治療(Ⅱ期治療):表側ワイヤー矯正治療治療

受け口を主訴に来院されました。リンガルアーチ(舌側弧線装置)にて受け口を改善し、上あごを前方に成長させるためのフェイスマスク(プロトラクター:上顎前方牽引装置)を使用しました。
永久歯完成後表側ワイヤー矯正治療を行い、歯列を整えました。受け口は改善し、良好な咬合と美しい歯列が獲得されました。
子どもの頃から矯正治療をすることで、将来的に外科矯正や抜歯矯正になる可能性が低くなります。

before

after

 

治療名 子どもの治療(Ⅰ期治療):上顎拡大・前方牽引
大人の治療(Ⅱ期治療):表側ワイヤー矯正治療治療
治療時間・治療回数 4年3か月・月1回
副作用とリスク ・歯根吸収の可能性がある。
・矯正治療により、虫歯・歯肉炎のリスクが大きくなります。
料金 相談料5,500円+検査代55,000円+装置代(1期治療440,000円+2期治療330,000円)(税込)

↑TOPに戻る