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2020.09.29

3Dプリンターで、歯の模型を作る

この写真は、イントラオーラルスキャナのiTeroで口の中の歯型を取った後、3Dプリンターで、歯の模型を作ったものです。

通常、歯の模型を作るときは、印象材と言う粘土のような形取りの材料で歯型を取り、その歯型に石膏を流し込んで、模型を作ります。しかしこの患者さんは、嘔吐反射と言って、歯型を取るための型枠(トレー)を口に入れると気分が悪くなられるとの事でした。そこで、iTeroにより歯型を取ったのですが、イントラオーラルスキャナであれば、カメラが付いた小さなカメラをお口の中に入れるだけでしたので、問題なく歯型が取れました。患者さんは、非常に楽だったと、感想をいただきました。イントラオーラルスキャナと、3Dプリンターを併用すると、このように、患者さんがより楽に診療を行うことができます

3Dプリンターは、このような模型作りの他にも、インプラントの埋入手術をコンピューターのシミュレーション通りに行う道具、サージカルガイドの作成にも使用されます。

また、最近では、多くの詰め物やかぶせものを、イントラオーラルスキャナで撮った後、模型を作成せずに完成させますが、時に前歯の複雑な形を横の歯とのバランスをとりつつ作成したいような場合、技工士さんはどうしても模型が必要になります。そのような時、今回のようにデータを利用して模型を作成することで、技工士さんの要望にも応えることができます。

3Dプリンターは、セラミックやプラスチックのブロックを削り出して技工物を作るよりも、より複雑な造形が可能だと言われています。材料を削り出す方法では、削り出すためのバーを使用しますので、どうしてもアンダーカット(入り組んだ部分)などは、再現することが難しいのです。ですので、今後現在であれば削り出して作成していたプラスチック材料も、今後は3Dプリンターの活用も広がっていくかもしれません。歯科で使えるように、厚労省で認可されている材料も、近年急速に増えてきており、応用範囲も広がってきています。多くのCADCAMの技術と同じように、まずは工業界で使用されていた材料やノウハウが、急速に歯科界に応用されてきているのです。

しかし現場では、削り出して作るよりも、若干精密さにかけたり、1つのものを作成するのに時間がかかったりして、これまでの削り出しの方法と併用になると思われます。また、3Dプリンターは、まずは液体状のレジンを固めて作成します。そのレジンを固める方法が何種類も考案されており、それぞれの方法により得意分野不得意分野があるようで、まだまだその評価が定まっていないような印象を受けます。

いかにデジタル歯科といえども、すべての道具ですべての治療を完結できるようなものは、いまだにありません。ですので、我々も常にそれぞれの方法の進歩を見極めつつ、上手に併用していきたいと思っています。

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