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2021.05.24

入れ歯も、デジタルで作成する時代

入れ歯も、デジタルで作成する時代

先週末、私が、理事をさせていただいている、日本臨床歯科CADCAM学会関西東海支部第30回記念例会が、ウェブ上にて行われました。

内容は、デジタルデンティストリーの技術を使って、入れ歯を作成する技術についてでした。

記念の例会にふさわしく、学会副会長の、北道敏行先生、東京医科歯科大学の金澤学教授、東京歯科大学の竜 正大准教授、富山県開業の山崎史晃先生など、そうそうたる、デジタルデンチャーの第一人者の先生方が講演されました。その先生方に並んで、私も、当院のデジタル歯科のあゆみと、デジタル技術を使った入れ歯作成の実例について講演させていただきました。

通常、入れ歯は、歯と、歯を失った部分の粘膜を印象材(歯型を取る粘土のような材料)で型取りをします。その後、噛み合わせの歯型を、特殊な道具を作成してとり、粘膜部分と、人工の歯の部分に分けて、入れ歯を作成していきます。歯と違い、弾力性があり、可動性のある粘膜は、イントラオーラルスキャナーなどのデジタル特有の方法では型取りが難しく、また、人口歯と、粘膜の部分に材料が分かれるため、詰め物や被せ物を作るよりも、数段デジタルによる入れ歯の作成は難しいとされています。

しかし、複雑な工程を、デジタルを使えば、わずか1日で作成することができたり、複雑な入れ歯の設計は、デジタルの方が非常に適切で、かつ素早く完成させることができなど、利点も多いのです。

最近では、高精度のミリングマシン(材料を削り出す機会)や、3Dプリンター等の進歩により、デジタルにおいても、臨床に耐えうる制度が担保されるようになってきました。

また、歯型の取り方や、噛み合わせの歯型の取り方も、様々なシステムが考案され、何が臨床家でも、取り入れることができるレベルとなって参りました。

実際当院でも、デジタル技術を使って、これまでは外注をしていた金属入れ歯の、金属フレーム部分をデジタルで設計、作成することができるようになり、また、高精度で、複雑な構造を持った入れ歯作成をすることができるようになっています。また、レジンによる入れ歯も、入れ歯が故障したときの、スペアの入れ歯として、短期間で作成する試みが進んでいます。

デジタルにより、入れ歯を作る利点は、レジンであれば、短期間に作成可能、複雑な構造乗せ系が可能、削り出しによる入れ歯の作成なら、材料が均一のため強度の担保ができるので、薄くできる。といったところになると演者の意見が一致しました。また、まだまだ歯形取りを全ての症例でデジタルで行うことは困難であること、場合によって、削り出しと3Dプリンターによる作成方法の使い分けが必要なこと、などが課題とされました。

この分野は、まだまだ改善の余地があり、それゆえに伸びしろが大きい分野です。しかし言うまでもなく、日本は未曾有の超高齢化社会に突入しており、このあと20年は、総人口における、後期高齢者の割合が増加し続けると言う予測が立っております。それゆえに、在宅診療も含め、今後大きく研究が進み、臨床ノウハウも蓄積され、おそらく5年10年先には、飛躍的に質の高い臨床が、デジタルデンチャーにより提供されると確信しています。また、3Dプリンターの進歩がここ数年特にめざましく、特に当院でも注目していこうと思います。

当院では、技工士とともに、この分野においても日本のデジタルデンティストリーの最先端を歩めるよう今後とも研鑽していきたいと思いました。

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