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2020.02.06

歯垢と歯石の違いについて歯科医師がご説明いたします

先日、ブログにて、歯垢(プラーク)と歯石について簡単な説明と、歯石は除去することができるのか?といったお話をさせていただきました。本日は歯垢(プラーク)と歯石について、もう少し深く掘り下げて違いをお話ししようと思います。

歯垢とは、食後8時間程度でできる微生物の塊のことです。食べかすが細菌の栄養源となるために、食後に発生します。これがお口の中に長時間とどまって膜のようになるのがバイオフィルムです。

バイオフィルムは、粘性のある細菌の膜で、その中で複数の種類の細菌が共存していわば共同生活をしている集合体のようなものです。このバイオフィルムは、自然界の至るところで見ることができます。例えば川底の石の表面や、排水溝等のヌルヌルがそうです。台所の流しでも、しばらく放っておくとぬるぬるとしたものが付着しますが、これもバイオフィルムの1種です。これと同じものが歯の表面にも形成されますが、水で流しただけでは取れず、こすり洗いをしてようやく取れるほどに強固に付着しています。

プラークの状態であれば、歯ブラシ等で容易に除去することができるのですが、バイオフィルムとなると、歯科医院のクリーニングでないと非常に取り除くのが難しくなります。具体的には歯科医院では超音波スケーラーと言う専門の除去の道具による授業のほかに、PMTCと言って、専門のブラシやラバーカップ、除去用ペーストを使い、歯科衛生士さんが丁寧に歯の表面を磨いてくださいます。多くの方は、PMTCの後、歯がつるつるになった気がする、と喜んでいただけます。また最近では、エアフローと言って、非常に細かい粒子を、空気で歯に吹き付けることによって、除去することも多くなっております。この除去の方が、快適なので、最近ではこちらを使用することも多くなっております。また、吹き付ける粉の種類も、最近ではグリシンと言う、非常に歯と歯茎に優しいものも出てきており、今後ますます患者さんに快適なクリーニングを提供できると期待しております。

また、先日のコラムにも書きましたように、このバイオフィルムに唾液の中のリンやカルシウムが付着すると歯石になります。歯石となると、ご自身では除去しにくく、歯科医院での除去になることは先日お伝えした通りですが、その時には診療所には超音波スケーラー、エアースケーラー、手用スケーラーといった、様々なプロフェッショナルケア専用の道具があります。これらの器具をいろいろ使い分け衛生士さんが丁寧にお口の中を除去していってくださいます。この石は、歯茎の上の部分にありますと、チェックしやすいのですが、歯茎の下にあったり、非常に大量に口の中にあったりすると、1度のクリーニングでは除去しきれないので、数回に分けて除去することも多くあります。ですので、こまめに歯科医院で除去することをお勧めします。

いずれにしても、歯石になる前に、プラークの状態で毎日の歯磨きによって口の中の細菌を除去していくことが非常に大事ですし、熱心にやっておられる方でも、必ずどこかに磨き残しがあり、バイオフィルムや歯石などができてきますので、必ず歯科医院によるプロフェッショナルケアも必要となると考えています。

また、お口の中には、肛門のと同じだけの数の細菌がいるとも言われている位、細菌が多い場所です。ですので、歯周病や、虫歯予防、美容目的だけでなく、最近では、口腔ケアが、誤嚥性肺炎や、ウイルス性の感染症の予防にも役立つと言われていますので、たかが歯磨き、と侮ることなく、継続的和口腔ケアをお願いしたいと思っています。

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