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2020.12.06

オールセラミックの審美性を高める方法

ホームページ上でも、歯科医院での患者さんとの説明の中でも、”審美性”、と言う言葉がよく出てきます。

”審美性”、とはつまり見た目の美しさ、周りの歯の色との調和、と言う事ですが、本日はその審美性を、どのように高めているのかについて、説明したいと思います。

審美性を高めるには、材料によって高める方法、作り方によって高める方法、その他の工夫によって高める方法、があると思います。

材料によって高める方法

材料については、このホームページでも、詳しく説明していますが、一口にオールセラミックといっても、様々な材料があり、それぞれに得意不得意があります。ですので歯の状態や、患者さんとの相談により、当院でも、いろいろな材料を使い分けて使用しています。

1.グラスセラミック

ガラスを主成分としたセラミックで、非常に透明性が高い材料です。セラミックの中では、1番割れやすい材料となりますが、噛み合わせや、作成する部位、適用と判断されれば、1番きれいに仕上がる材料と考えています。
最近では、2珪酸リチウム(E-max)など、ある程度の強度も併せ持つ材料も増えてきています。

2.ジルコニア

ジルコニアは、近年急速に使用頻度が増えてきた材料で、ガラスセラミックよりも強度が強く、噛み合わせの力が強くかかる部位や,ブリッジなどの複雑な補綴物にも使用可能です。
透明度がガラスセラミックよりも低いので審美性は劣りますが、最近では、透明度が高いジルコニアも多く発売されてきています。

3.ハイブリッドセラミック

レジン(歯科用プラスチック)のしなやかさと、ガラスセラミックの透過性を併せ持つ材料です。それは、あえて小さな空洞を開けて作ったセラミックの中に、高圧力でレジンを填入することによって作成された、ハイブリット型の材料だからです。透過性は、ガラスセラミックよりも劣るものの、割にしなやかなので割にくく、非常に使い勝手の良い材料だと思われます。

作り方による審美性の高め方

ここでは技工士による審美性を高める方法についてご紹介します。

1.そのまま削ってセットする

そのまま削ってセットするガラスセラミックなど、透明度の高いセラミックでは、歯の色にもよりますが、削って研磨をして、そのままセットするだけで、十分な審美性を得ることができます。

2.ステイニング

ステイニングセラミックを削って作成した後、表面に細かな色の濃淡を、あたかも絵の具を塗るかのように、技工士さん、あるいはドクターが色付けをして、仕上げる方法です。

ジルコニアでは、焼き上げる前に、色付けをしてしまうことで、歯に接着した後に、経時的に、色がはげてしまうことを防ぐこともできます。(内部ステイン法)

3.レイヤリング

第一段階として、コーピングと言う、硬いセラミックの内冠を作り、その上に、審美性の高いガラスセラミックを盛り付けることで、非常に高い審美性を達成する方法です。

技工士さんにとっては、テクニックや時間が1番かかる方法ですが、仕上がりとしては1番美しい方法だといえます。反面、レイヤリングして盛り付けた部分が剥離して割れてしまうこともあるので、噛み合わせや、部位を相談した上で選択をしています。

以前は、コーピングを金属で作成していましたが(メタルボンド)、審美性がオールセラミックのほうが優れるので、ほとんど使用されなくなってきています。

  • レイヤリング前レイヤリング前
  • レイヤリング後レイヤリング後

 

その他の方法

審美性を高めるその他の工夫についてもご紹介します。

1.歯の凹凸を工夫する

歯の色は、光の反射によって見え方が全く違ってきます。特に前歯などは、独特の凹凸を歯の表面につけることで、劇的に歯の色の深みが出てきます。技工士さんは、常に光の反射の具合まで考えて、歯の形を作っておられます。

2.まずは仮止めをして様子を見ていただく

出来上がった補綴物を、材料によっては、まずは仮止めにして患者さんに見ていただき、生活していただき、きちんと審美性もご満足いただけた上で、本止めに移るようにしています。もし、微修正が必要であれば、歯科医院にて、細かい修正を行います。当院では、院内技工士が常駐しているため、場合によっては当日対応が可能となっています。

3.歯のグラデーションを表現する

歯は、基本的に、歯茎から離れるにつれて、つまり先に行くにつれて、透明度が増す傾向にあります。そのような微妙なグラデーションを表現するために、最近ではいろいろなセラミックにおいて、前もってグラデーションがついた製品が用意されています。必要とあればそのようなグラデーションのブロックあるいはディスクを使いかぶせものを作っていきます。
また、レイヤリングを行うときは、当然、歯の先に行くほど透明度の高いセラミックを使い、グラデーションを表現していきます。

4.歯の削り方を工夫する

歯科医師は、歯を削るとき、最終的なかぶせ物や詰め物を入れるだけの厚みを確保できるだけの削除量を考えます。つまり、削る量が少なすぎると、セラミックが薄くなり、割れやすくなります。また、材料によっても、必要とされる削除量や、削り方が微妙に違いますので、知識とテクニックを必要とするのです。

5.土台となる歯の色にも配慮する

かぶせを入れる歯の色が暗い色ですと、それが透過して、被せの色まで暗くなることがあります。ですので、土台をグラスファイバーやレジンで作成したり、漂白したりして、色の調整をおこないます。

まとめ

以上のように、歯の審美性を出すためには様々な方法があり、歯科医師、技工士ともに高度な専門性を必要としています。当院では、非常に多くのセラミックを使い分けることができ、院内技工士も常駐しておりますので、よくご相談をお伺いした上で、様々な状況に対応できると思いますので、是非ご相談いただければと思います。

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