みなさん、こんにちは。小室歯科・矯正歯科あべのハルカス診療所です。突然ですが、「歯が痛くないから大丈夫」「ちゃんと歯磨きしているから平気」そう思っていませんか?
実は、歯周病は自覚症状がほとんどないまま進行する病気です。
言い換えれば「噛んだ時に違和感がある」などの自覚症状が出始めたころには、既にかなり進行してしまっているということもあり得る病気ということになります。
そして、日本人が歯を失う原因の第1位とも言われているのが歯周病なのです。詳しくはこちら→『歯を失ってしまう原因と対策』
そこで今回は、歯周病の原因となる「バイオフィルム」や「歯石」、そしてそれらを放置するリスクと対策についてご紹介します。
まずはチェック!歯周病セルフチェック✅
次のような症状はありませんか?
- 歯ぐきが赤く腫れている
- 歯磨きすると血が出る
- 口臭が気になる
- 歯ぐきが下がってきた
- 歯が長くなった気がする
- 歯と歯の間に物が詰まりやすい
- 歯がグラグラする感じがある
1つでも当てはまる場合は、歯周病の前段階である「歯肉炎」が進行している可能性があります。
歯周病の原因の正体
プラークとは?
まず、歯の汚れとしてよく知られている「プラーク(歯垢)」は、細菌が集まってできた“細菌のかたまり”です。
食後およそ8時間で形成され、1mgの中には約1億個以上の細菌が存在するといわれていて、この細菌が歯茎に炎症を引き起こし歯周病が始まっていきます。プラークはやわらかいため、歯磨きで落とすことが可能です。そのため、食後のブラッシングを心がけることがとても重要です。
特に、
- 歯と歯の間
- 歯ぐきとの境目
- 奥歯の溝
はプラークが溜まりやすい場所ですので、より意識して歯磨きすることが大切です。
バイオフィルムとは?
歯磨きをせずにプラークを放置すると、約2〜3日で歯の表面に膜のように強固に付着します。
これを「バイオフィルム」といいます。
バイオフィルムは細菌が作る防御構造のようなもので、歯ブラシだけでは除去しにくくなります。
さらに、薬や体の免疫も届きにくくなるため、歯ぐきが炎症を引き起こす原因となります。
そして、この状態をさらに放置すると、やがて歯石へと変化していきます。
歯石とは?
歯石は、プラークが放置されることで唾液中のカルシウムなどのミネラルと結びつき、約2週間〜1か月で石のように硬くなったものを言います。
歯石の特徴
- 歯ブラシでは取れない
- 表面がざらざらしている
- 細菌が付着しやすい
特に、下の前歯の裏側や上の奥歯の頬側は、唾液腺が近いため歯石がつきやすい場所です。
歯石そのものが強い毒素を出すわけではありませんが、細菌の温床となり、歯ぐきの炎症や歯周病を悪化させる原因になります。
一度歯石になってしまうとご自身で取り除くことはできず、歯科専用の器械で除去する必要があります。
歯周病の進行段階
歯周病は、次のように進行します。

- 歯肉炎(初期段階)
- 歯ぐきが赤く腫れる
- 歯磨きで出血する
この段階では、まだ骨は溶けていません。
適切なケアで元の健康な状態に戻すことが可能です。 - 軽度歯周炎
- 歯周ポケットが深くなる
- 歯を支える骨が少しずつ溶け始める
自覚症状はまだ少ないことが多いです。
- 中等度歯周炎
- 歯ぐきが下がる
- 口臭が強くなる
- 歯がぐらつき始める
骨の吸収が進み、治療が必要な段階です。
- 重度歯周炎
- 歯が大きくぐらつく
- 膿が出る
- 最終的に歯が抜ける
ここまで進行すると、歯を残すことが難しくなる場合もあります。

歯周病を放置するとどうなる?
歯周病が進行すると、
- 歯ぐきが下がる
- 歯を支える骨が溶ける
- 最終的に歯が抜けてしまう
といった深刻な状態につながります。
さらに、歯周病はお口の中だけの問題ではありません。
歯周病菌が血管内に入り込むこと,
また最終的に歯を失うことで噛めなくなることで
- 脳:認知症・脳梗塞・アルツハイマー
- 心臓:心疾患
- 肺:肺炎
- 膵臓:糖尿病
- 骨:骨粗しょう症
- 肥満
- 早産・低体重児出産
など、さまざまな全身の病気と関係していることが明らかになっています。歯ぐきの炎症は、実は全身の病気にもつながるとても危険な病気です。
セルフケアで除去できるもの

- プラーク(やわらかい汚れ)
- 食べかす
正しいブラッシングに加え、フロスや歯間ブラシを使用することで、日々の汚れは取り除くことができます。
定期検診で除去が必要なもの
- 歯石
- 歯周ポケットの奥のバイオフィルム
- 自分では気づきにくい磨き残し
歯科衛生士(DH)は専用の器具を使用し、目に見えない細菌のすみかまで丁寧にクリーニングを行います。
さらに、
- 歯周ポケットの測定
- 出血の有無の確認
- 噛み合わせのチェック
などを行い、現在の状態を数値で管理します。
だからこそ、定期検診が大切
歯周病は
「悪くなってから治す病気」ではなく、「悪くならないように管理する病気」です。
2〜4ヶ月に1回の検診で、
- 歯石除去
- 炎症チェック
- ブラッシング指導
- 早期発見・早期治療
を行うことで、大切な歯を守ることができます。

最後に…
- 歯周病の原因はバイオフィルム(=プラーク)
- プラークを放置すると歯石になる
- 歯石は自分では取れない
- 歯周病は全身の健康にも影響する
プラークは毎日の歯みがきで落とせますが、歯石になってしまうとご自身では除去できません。
だからこそ、
- 毎日の丁寧なブラッシング
- フロスや歯間ブラシの使用
- 定期的なクリーニング
この3つを習慣にしていきましょう
「最近歯ぐきが腫れやすい」「歯の表面がざらざらする気がする」「歯磨きすると血が出る」そんな方は、歯石がついているサインかもしれません。気になることがございましたら、いつでもお気軽にご相談くださいね。











